ご無沙汰してます。
ONT(Oxford Nanopore Technology)の新しい論文がいくつか出ているので紹介させていただきます。
まずこれ
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/837542v1
MinIONデバイスでタンパク質を読むことで、タンパク質の違いを検出することができたという論文です。
Nanopore社は前から言ってましたが、タンパク質のシーケンシングができるようになる日も近いですね。
次にこれ
https://www.nature.com/articles/s41598-019-51470-9#disqus_thread
マウスのトランスクリプトームをNanoporeとIlluminaで読んでみて、比べた論文です。
RNAをdirect seqcencingした場合は、Illuminaと互角の精度を出したらしいです。
ただ、cDNAをPCRによって増幅したものは、dT配列がRNAの内部のpoly dT部分に結合してしまい、mRNAの後半部分を多く検出してしまう傾向があったらしいです。
nanopore社も、RT-PCR過程を検討しなおす必要がありそうですね。
最後はこれ
https://www.nature.com/articles/s41467-019-11713-9
RNAの修飾m6AをGridIONで検出できたという論文です。
m6A修飾酵素をノックアウトした酵母を用いて、m6Aを検出できたとしています。
アデニンのはずがエラーとして検出される、と言っているため、アルゴリズムを決めることができたわけではないですが、、、
ちなみに、この人たちが、METTL3ノックダウンのヒト細胞を使って、新しいアルゴリズムを決めてくれたらしいです。
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/843136v1
他にも、DNAのCpGメチル化を見てる人や、マウスのbiopsy細胞をジェノタイプしている人など色々いて、とてもホットなんだなと思います。
以上、僕が気になったNanopore関連の論文でした。